子どもと向き合う

就学に向けての準備とは?

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就学に向けての準備とは?

 ばら組の子どもたちは、卒園に向けて卒園式の練習をしています。毎日、嬉しそうな様子で学校へ行くことを話してくれます。「私、ピンク色のランドセルにしたんだよ。」「今度、おばあちゃんが机を買ってくれるんだって!」等々。が、時には知らない世界へ向かう緊張感がその表情に出ていることもないわけではありません。
「もう小学生になるんだから」「こんなことでは小学校に行けないよ」などと言っていませんか? 何気ない言葉がプレッシャーになることもあるので注意したいですね。
 小学校では、保育園のように常に先生の目があるわけではありません。生活の援助や友だちとのトラブルに関しても同様です。困った時にそれを知らせることができないといけません。自分で解決することも必要ですが、それより前に『困ったら大人に知らせる(相談する・助けてもらう)』ことをしっかり伝えておきたいところです。学校では先生、家庭ではその日のことをお父さんお母さんに伝えられるよう、ゆっくりとした時間を作っていくことが大切でしょう。
 基本的生活習慣を基盤に、友だちとのコミュニケーションが豊かに築ければ後は家庭での信頼関係と愛情で乗り越えられることでしょう。2月27日の子育て口座の小宮先生のお話にあったように、お子さんとたくさんお話、認め、褒め、自己肯定感を育てる子育てを意識していけるとよいですね。

愛着ってなあに?

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 保育園に初めてお子さんを登園させた日のことを覚えていますか?「一日中、泣いていないかしら?」「先生に慣れてくれるかしら?」と、通勤中も落ち着かなかったことと思います。そして、きっと今では、どのご家庭でもその心配はなくなり、安心してお預けくださっているのではないかと思います。
 何が変わったのでしょうか…。それは愛着関係です。子どもたちは、自分を委ね安心できる大人を求めています。本能的に、そして経験として相手を選んでいきます。毎日、信頼の中で保育者と関係を密にしていくその積み重ねが愛着となり、安心して羽ばたくための基盤となるのです。
 この愛着関係を築くには、大人側の忍耐も必要です。家庭でも同じです。子どもの思いを優先して、大人が我慢したり予定を変更して都合をつけていくことも多いでしょう。辛いと思うこともあるでしょうが、そんな日々の中で親が親にさせられていくという面もあります。また、子ども中心の生活を受け入れることで、生活がより楽しくなる場合があるのです。
 「今」は、「今」しかありません。日々が過ぎてから「今」を懐かしく思うことでしょう、「今」を大切に過ごしていただきたいと思います。