図書

まいごのミーミ

だいいちへいわ 図書

まいごのミーミ 2月の絵本

まいごのミーミ


作・絵:加藤潤子
至光社

この絵本は聖書の中のお話を題材にしています。
幼児クラスの合同礼拝でもおなじみの話で、子ども達の大好きな話です。
迷子になった1匹の子羊を探す羊飼いの姿は、私達をかけがえのないものとして愛してくださるイエス様のお姿です。
子ども達は迷子の羊に自分を重ね、ドキドキする不安な気持ち、見つけてもらってほっとする安堵の思いを一緒に旅しているようです。
2月3日の合同礼拝ではこのお話をする予定ですので、是非おうちに帰られましたらお子さんに感想を聞いてみてくださいね。

内容の似ている絵本は数々出版されていますが、「まいごのミーミ」の絵の柔らかさは子ども達の心にすうっと入ってくる温かさを持っているように感じます。

おしいれのぼうけん

だいいちへいわ 図書

おしいれのぼうけん 1月の絵本

おしいれのぼうけん


作:ふるた たるひ、たばた せいいち
童心社

「今のご時世、これは虐待ですよね」と言われれば否定できないストーリー。
そんな内容にもかかわらず?この絵本が50年以上の人気を続けているのは
どうしてでしょうか。まずは、読んでみてください。
子ども達のハラハラドキドキの感情の動き、先生たちの人間らしい必死な姿、それぞれがひしひしと伝わってきます。
心と心でぶつかり合っていた懐かしい時代に引き込まれるのは、古き良き時代を満喫させていただいた私のような年齢の者だけでしょうか。

今年のお正月をめがけて「おしいれのぼうけん すごろく」を買いました。
お話に出てくる「ねずみばあさん」をやっつけ、ゴールではみんなが抱き合って喜びます。
今年のすごろくゲームの大ヒット、間違いなしです。

くりすますのおくりもの

だいいちへいわ 図書

くりすますのおくりもの 12月の絵本

くりすますのおくりもの


—ロシア民話より—
文:木村由利子
絵:松村雅子
至光社

雪の降る日、お腹のすいたうさぎが2本の人参を見つけます。

1本食べるとお腹はいっぱい。
「こんな雪の日、食べ物を見つけるのは大変だろう。この人参を誰かにあげよう。」
と、ろばさんの家へ。
ろばさんは残念ながら留守でしたが、この親切な気持ちがろばさん、ひつじさん、のろじかさんにつたわり、最後はうさぎさんに帰っていくというお話です。

子ども達の好きな「おかえしのおかえし」という絵本を、少し小さい子向けのやさしい雰囲気にした感じの絵本です。
クリスマスに向けてあちらからこちらから聞こえてくる言葉「プレゼント」ですが、心の込められたプレゼントが送れたら本当に素敵ですね。
冬の寒い戸外が描かれつつ、こころはホッと暖かくなる絵本です。

なんでもだっこ!

だいいちへいわ 図書

 なんでもだっこ! 11月の絵本

なんでもだっこ!


作:スコット・キャンベル
絵:せな あいこ
評論社

「むてきのだっこロボ」称する主人公の男の子、おそらく小学校中学年くらいのいわゆるギャングエイジかと思われます。
活動的で親を困らせるやんちゃな時期、そしてまた自立に向かうこの時期は親子の関係が大きく変わっていく時期でもあります。
何でも自分でできる気になって、周りの大人をヒヤヒヤさせるのもこんな時期かもしれません。

この絵本の最後の場面では、いろいろな人、動物、物を抱っこして元気を充電してあげていた男の子が、疲れてお母さんに抱っこされています。
まさにこの頃の成長の姿でしょう。
周りの大人も見守る中で、少しずつ少しずつ大きくなっていくのですね。

お兄ちゃん、お姉ちゃんが大きくなった時期に下のお子さんと一緒に読めるとよいなと思い紹介しました。

おおきなおおきなおいも

だいいちへいわ 図書

おおきなおおきなおいも 10月の絵本

おおきなおおきなおいも


作:市村久子
絵:赤羽末吉
福音館書店

先日、卒園生と話をする機会がありました。

その中で、保育園での思い出の行事ベスト3が「クリスマス」「わくわくプレイデイ」「いもほり」でした。
いもほりがベスト3に入ったのは、正直、私の中では意外でした。
園から離れた畑へバスで行ったということも印象に残っていたようですが、自然に触れる機会が少なくなっている昨今、おそらく長いツルにざらんざらんなっているサツマイモの姿は印象強く子ども達の目に焼き付いたのでしょう。
卒園児と思い出を振り返る中で、あらためて子ども達に不足している体験が何なのかを考えさせられる時となりました。

さて、この話は、雨のためにいも掘りが延期になってしまった「あおぞらようちえん」の話です。
子ども達の想像から広がる大らかな世界を一緒に楽しんでみてくださいね。

ぐるんぱのようちえん

図書

ぐるんぱのようちえん 表紙 9月の絵本

ぐるんぱのようちえん


作:山内ミナミ
絵:堀内誠一
福音館書店

ひとりぼっちだったぞうのぐるんぱ。
みんなにきれいにしてもらい仕事探しに行くことになりました。
けれども体の大きなぐるんぱの作るものは、ビスケットも、お皿も、靴も、ピアノも、車も全て特大!
これでは誰も使えません。
果たしてこんなぐるんぱに仕事は見つかるのでしょうか?

先日、亀有の「絵と言葉のライブラリー ミッカ」を覗いてきました。
ミッカは小さな空間ではありますが、子どもたちの豊かな感性と表現を広げてくれる施設です。
12月までの期間内は「ぐるんぱのようちえん」の体験型展示ということでワークショップが開催され、ティールームでもぐるんぱをモチーフに美味しいメニューが用意されています。
絵本に出てくるびーさんの「びすけっと」もいただくことができますよ。

カラーモンスター

図書


8月の絵本

カラーモンスター
きもちはなにいろ?
きもちのきゅうきゅうばこ


作:アナ・レナス、
訳:大友 剛
永岡書店

大人でも自分の感情を整理するのは難しいこと、子どもだったらなおのことです。

「このきもちってなんなのだろう?」そんな疑問から始まるこの絵本は、誰にでもさまざまな感情があることを教えてくれます。
そしてその感情の仕分けをしていきます。

「きもちのきゅうきゅうばこ」では心や体のモヤモヤレベルを測り、自らその治療にあたっていきます。
自分自身をコントロールするためのヒントが満載です。

自分だけの救急箱を作っておけば、気持ちを落ち着かせるための準備は完了です。

シロツメクサはともだち

図書

7月の絵本

シロツメクサはともだち

作 : 鈴木純
ブロンズ新社

 職員が本屋さんで素敵な絵本を見つけて来てくれました。毎年、園庭いっぱいに咲いて楽しませてくれるシロツメクサの絵本です。植物生態写真家である鈴木さんの作品とあって、シロツメクサの生き生きとした表情を見事に捉え、その魅力を存分に伝えてくれています。(鈴木さんはNHKダーウィンが来た!にも出演されています。)
 絵本を読むと、身近でありながら、私達も知らなかったシロツメクサの姿がたくさんありました。花びらと思っていたひとつ一つが花であること、種は豆のようにさやに入っていること、葉の模様が様々であること … 皆さんはご存じでしたか? もしかしたら園庭で遊ぶ子ども達の方が良く知っているかもしれませんね。
シロツメクサともっともっと仲良くなれる絵本として、園でも大切な1冊になりました。

はじめての梅しごと 梅シロップをつくろう

へいわ1 図書

6月の絵本                              

はじめての梅しごと                    
―梅シロップをつくろうー


作:高野紀子
偕成社

 「みんなの園庭」に梅の木があるのをご存じですか?園舎の自転車置き場の奥にはジューンベリーが、園舎西側の曲がり角にはアーモンドがあり、春に愛らしいピンクの花を咲かせた後は毎年実をつけてくれます。
 保育園ではずいぶん長いこと、この時期に梅シロップを作っています。もちろん保育園の梅の実も大活躍です。子ども達の大好きなクッキングの時間では、毎年、真剣な表情で梅の実に竹串で穴を開ける姿が見られます。正に「梅しごと」をしている職人のような姿です。
 「しごと」と命名される時、そこには丁寧さや職人の思いが入ってくるような気がしますよね。
 保育園での「梅しごと」も、この絵本の流れとほぼほぼ同じですので、是非ご家庭でも一緒に楽しんでいただけると嬉しいです。梅シロップにができた後の梅を使ってのお菓子作りもレパートリ―が広がることと思います。ただし、大人用の梅酒と梅シロップ、間違えないようにだけは注意してくださいね!

おおきなきがほしい

だいいちへいわ 図書

5月の絵本                              

おおきなきがほしい

文:佐藤さとる
絵:村上勉 
偕成社  


 子どもの頃の憧れのひとつに「高い木にのぼりたい」「木の上で暮らしたい」という思いがあります。この本に出てくるかおるも同じ夢を持っています。かおるの想像はどんどん高いところまで広がり伸びて、遠くの山まで見渡せるようになりました。木の上の小屋は、やがて夏を迎え、秋を迎え、寒い冬を越します。
 佐藤さとるさん、村上勉さんのペアの作品はとても多く、絵本からやがて児童文学へ読み進めていく架け橋としても役割は大きいでしょう。「だれもしらないちいさなくに」等のコロボックルのシリ―ズに加えて、コロボックル絵童話もあります。是非一度手に手に取ってご覧いただければと思います。

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